「高校探究プロジェクト」では、2022年度、5校の実践連携校とともに「私たちの探究をつくろうプロジェクト」を立ち上げ、高校生が、自分たちの学びについてどう感じているかやどうしたいと思っているかを聴く交流会やイベントを実施してきました。
 2023年度より、実践連携校を中心に、全国のどの学校からでも、どなたでも参加可能な「探究ミニセミナー&交流会」を定期的に開催します。探究的な学びの実装化・充実に向けた情報共有・交流の場としていきます。

第1回 教材・プログラムの紹介  4月28日に開催しました!
開催報告はコチラをクリック!!

「総合的な探究の時間」に活用できる教材やプログラム、および実践事例の紹介をもとに、今年度の各校の取り組みを見通しましょう。

      **開催概要**

開催日時:2023年4月28日(金)16:00~17:00
参加費:無料
形式:Zoomによるオンラインセミナー

【プログラム】
15:50 Zoom開設
16:00 本セミナーの目的・概要説明
16:10 話題提供 
    話題提供者:「合同会社あしたの学校」CEO 吉田悠馬氏(慶応義塾大学)
                      COO 岡田羽湖氏(国際基督教大学)
     テーマ「探究学習とは何か。〜視座の高さから探究を紐解く〜」
    ・自己探究で自分と社会の接続を知る
    ・探究のテーマを追求し、自分ごと化、我々ごと化する
16:30 質疑応答
16:40 話題提供をもとに交流
    ※ブレイクアウトルームにて対話
16:55 全体共有・まとめ
17:00 クロージング
※終了後に、質疑応答の時間を設定する予定です。

      **開催報告**

 4月28日に、定員を超えるお申込みをいただき、第1回を開催しました。
 話題提供者のお二人は、青森県のご出身で、高校生の時に「第14回日本の次世代リーダー養成塾」に参加したことがきっかけで、都会と地方の教育格差の解消を目指した学生団体を立ち上げられました。
 高校時代の視座の上げ下げによる探究活動の取り組みを中心に、昨年の夏に設立された「合同会社あしたの学校」における「総合的な探究の時間」の教材開発や学校支援についてご紹介いただきました。
 最後に、「みなさんの学校における探究活動は、視座を上げる探究ですか?視座を下げる探究ですか?」と投げかけていただき交流の時間に入りました。
 1時間の開催でしたので、ブレイクアウトセッションの時間は短かったのですが、全体交流時にチャットに多くのコメントが寄せられ協議も盛り上がりました。終了後のアフタートークにも多くの方に残っていただき、大変有意義な交流会となりました。

<参加者のご感想>
・高校生の魅力的な探究活動が卒業と同時に終わってしまう例も多いですが、卒業後も問題意識を持ち続け、社会の中で活動しているお二人に刺激をもらいました。(高校教員)
・探究活動の成果だけではなくプロセスの大切さ、モチベーションを保つ視座の上げ方下げ方、勉強になりました。ただ、どうやったらここまでの探究になるのか、考えさせられました。(高校教員)
・視座を上げる、下げるという観点が新鮮でした。一般入試にチャレンジする進学校にいらっしゃったからこそその大変さが伝わってきました。高校での学びを大学やその後でも継続していけるような動機づけも必要だと思いました。(一般)
・地方には子どもたちが様々なことに挑戦できる環境が少ないと改めて気付かされました。また、高校時代の探究活動で多様な方と出会ったことで視座が高くなり、大学生になった今も自分の人生という探究を続けられているのだと感じています。どこにいても子どもたち一人ひとりが「気になる」「楽しい」「面白い」「好き」と思えるものに”とりあえず”挑戦し、自然と視座を変えていける探究学習を生み出していくにはどうしていくべきなのか、探究を探究していきたいです。(大学生)
・探究活動では、地元の「よさ」にも目を向けられるようにすることが必要だとも感じました。また、ChatGPT等、調べれば分かる便利な世の中になったことを踏まえると、自分を分析し、課題を見つけ、解決を目指す探究活動には大きな意義があり大切にしていきたい活動だと思いました。(大学生)
・意見交流のお話をお伺いして、教員も生徒と一緒の目線で探究していくことに大変共感しました。一方で、授業をどのように探究的にしていけばよいかが今後の大きな課題であり、今年度のワークショップを通して学んでいきたいです。(高校教員)
・探究活動において、生徒に対してどのようなアプローチを取るかはよく話題になりますが、このような場に参加する教員を増やしていく、このような話題に関心を持つ教員を増やしていくことについて話せたらいいなと思いました。(高校教員)

第2回 探究実践校の取り組み紹介① 5月23日に開催しました!
開催報告はコチラをクリック!!

開催日時:2023年5月23日(火)16:00~17:00
参加費:無料
形式:Zoomによるオンラインセミナー

【プログラム】
15:50 Zoom開設
16:00 本セミナーの目的・概要説明
16:05 話題提供 テーマ「行政や地域企業と連携した探究の取り組み方」
    話題提供者:兵庫県立柏原高等学校 土元 優一 先生
          東京都立篠崎高等学校 唐仁原 友紀 先生
16:35 質疑応答
16:40 話題提供をもとに交流
    ※ブレイクアウトルームにて対話
16:55 全体共有・まとめ
17:00 クロージング

               **開催報告**

 最初に話題提供者の兵庫県立柏原高等学校 土元先生から、企業や地域との連携の変容について、学校の組織体制の具体、接続者としてのコーディネーターの重要性などをお話いただきました。続いて、地元の企業や行政との連携における素敵な活動事例をご紹介いただきました。大人の押し付けになると、用意された枠組みの中での活動となってしまい、生徒の活動もワクワクから遠ざかると話されたことが印象的でした。さらに、「連携したいと考えているのは生徒ですか?」「ワクワクする授業デザインですか?」と投げかけがありました。
 次の話題提供者は、東京都立篠崎高等学校 唐仁原先生でした。今年度から、各学年の探究活動を進めるための「探究部」という独立した分掌ができ、唐仁原先生を含む2名体制で取り組んでいる校内体制についてお話いただきました。運営をされる担任の先生方と、どんな企業とタイアップしていくかについて議論し、連携企業等と生徒の間に探究部が入って進めておられるとのことで、行政や企業のかかわりについて具体的にご教示いただきました。生徒の発表をもとに6観点で評価し、フィードバックしていただくことで、生徒の探究活動が1サイクルで終わるのではなく、次のサイクルに入っていけるよう関わっていただいているとのお話が参考になりました。
 1時間開催のためブレイクアウトセッションの時間は短かったのですが、ひとつのブレイクアウトルームでは、学習教材を開発されている企業の方と意気投合された先生も見られ、今後の展開を楽しみにしているところです。また、終了後のアフタートークでは、話題提供者の先生方の本音を聞かせていただくことができ、大変有意義な交流会となりました。
 プロジェクトとしても、高校の探究活動に関心を寄せていただき、高校生と連携して社会課題に取り組んでみたいと考えておられる民間企業の方が多くいてくださることに改めて気づく機会でもありました。

<参加者のご感想>
・高校での具体的な実践のお話が聞けて大変勉強になりました。探究学習が高校生にとってより身近で自分事として考えられるかということが学びのポイントであり、そのためにはテーマ設定が重要なのだと思いました。(大学生)
・行政や企業とのコラボはやりたいと思うものの、なかなか難しいと感じていたので、今回のセミナーで何か知恵をいただければと思って参加しました。ですが、むしろそれに固執する必要はなく、学校の実状に合わせながら探究学習を進めていくことが大切なのではと感じました。やはり、「何をやるか」ではなく「何のためにやるか」を重視し、新しい取り組みによってその目標が達成されない、ということにならないように気を付けていきたいと思いました。(高校教員)
・貴重なお話を聞かせていただき、本当にありがとうございました。もっと質問をしたかったので、この企画の第2弾、第3弾を実施いただければ大変ありがたいです。私は、教育委員会という立場で、現場の先生方のご負担を軽減し、生徒たちに探究的な学びを届けるために、企業や行政とつなぐコーディネーター的な役割をしたいと思っています。今日、参加して多くのヒントが得られました。(指導主事等)


次号のニュースレターにも、当日の様子を掲載いたしますので、ご覧ください。

第3回 プロセス重視の探究発表の紹介

「過程重視探究発表会」の実践紹介をもとに、探究活動のプロセスを大切にした発表会のあり方について、考えましょう。

      **開催概要**

開催日時:2023年6月19日(月)16:00~17:00
参加費:無料
形式:Zoomによるオンラインセミナー

【プログラム】
15:50 Zoom開設
16:00   本セミナーの目的・概要説明
16:10 話題提供
    「過程重視探究発表会・交流会」の実践紹介
    -定時制「総合的な探究の時間」全国大会・交流会の取り組み- 
    話題提供者:宮崎県立宮崎東高等学校 定時制課程夜間部 教諭 西山 正三  先生
16:30 質疑応答
16:40 話題提供をもとに交流
   ※ブレイクアウトルームにて対話
16:55 全体共有・まとめ
17:00 クロージング
※終了後に、質疑応答の時間を設定する予定です。

詳細および申込みは下記ボタンより、ご確認ください。
※第3回に参加できない方も、下記ボタンより参加登録をお願いいたします。

申込締切:2023年6月14日(水)
※ Zoomリンクは、申込者に開催日前日までに送信します。

第4回 共創イベント①  !!開催日決定!!

プロセスを重視した探究活動の報告・発表を通して、学校を越えた生徒どうしの交流の場を創りましょう。

開催日は、2023年7月21日(金)に決定! 時間や詳細については、近日中に公開します!

第5回 教育旅行の探究化に関する話題提供

調べ学習中心の教育旅行に向けた準備を、いかに探究型にしていくかや、探究型の教育旅行のあり方を検討しましょう。

開催日時:2023年9~10月

※詳細やお申込みは開催日時が近づきましたら、公開する予定です。

第6回 探究実践校の取り組み紹介②

開催日時:2023年11月

※詳細やお申込みは開催日時が近づきましたら、公開する予定です。

第7回 共創イベント②

取り組んでいる探究の途中経過を発表し、交流を通して、生徒自身が今後のストーリーを考える場を創りましょう。

開催日時:2023年12月

※詳細やお申込みは開催日時が近づきましたら、公開する予定です。

※ 東京学芸大学主催 SSH/SGH/WWL課題研究成果発表会

開催日時:2024年2月

※詳細やお申込みは開催日時が近づきましたら、公開する予定です。

昨年度の案内や詳細はこちらからご覧いただけます。

第8回 振り返り

探究活動の取り組みを振り返り、参加者どうしが学校や県を越えてつながりながら、探究の可能性を拡げていく方策を共に探りましょう。

開催日時:2024年3月

※詳細やお申込みは開催日時が近づきましたら、公開する予定です。